以前の記事に「熊野古道から帰ってきたら、毎週、山に行くのはきついので、隔週にします」と書きました。しかし、毎週行っています。
松尾芭蕉、奥の細道の序文に「そぞろ神の物につきて心を狂はせ、道祖神の招きにあひて取るものも手につかず」とありますが、本当にその通りで、天気予報で、日曜日が晴れ予報になっていると、山の神の招きにあって、相変わらず、朝4時過ぎに起きて、山に行っています。
昨日29日は、久々に伊吹山に行きました。伊吹山は、樹林帯が3合目位で無くなるので、ずっと展望が開けて楽しいです。道迷いの心配もないので、お勧めできます。
さて、本題の熊野古道小辺路の続きです。
2日目は、高野山から、薄峠、水ガ峰を越えて大股まで19.8キロの行程でした。初日の高野山までで、標高は稼いでいるので、それ程の急登は無く、紅葉を愛でながらの楽しい山行だったのですが、残念なのは、高野龍神スカイラインや林道タイノ原線などの舗装道路が、古道を潰して敷かれていて、アスファルトの上を結構な距離を歩かないといけません。
古道を壊して作った、アスファルトの舗装道路を歩いていると「この舗装道路を作る時には、熊野古道小辺路が、まさか世界遺産になって、世界中から人が来るなんて思ってもいなくて、もう、誰も通らない道で、車の時代に必要ないと判断されて、アスファルトにしてしまったんだろうけど、少しだけずらして、古道を保存しようと考えた人はいなかったのだろか?」と思わされます。
舗装された道を登山靴で歩くと、足に来るのは前回書いた通りで、お蔭で、右足の付け根と右膝が痛み出し、まだまだ先は長いのにと心配になりました。
この日は、大股の民宿に宿泊、同宿になった5名のグループが、同じく小辺路を歩く方々で、静岡県掛川市の山の会の方々で、男性5名、女性2名の年齢は、私よりも年上の方々、男性で年長の方は、私より二回り位年上の方でした。
この方々とは、道中、後になったり、先になったりと、何度も顔を合わせる事になります。
山に行くと、私より、明らかに年長の方も結構見えます。当然ですが、山は、誰にとっても2千メートルの山は2千メートル、3千メートルの山は3千メートルです。その山を、ひたすら登っている姿は「私も将来ああなりたい」と思わされます。
自戒も込めて、合気道なら、体が動かなくなると、その分、女性や初心者に対して口が動き出して、自分は良い事をしているんだと、誤解出来ますが、山は全く甘くないです。早くは歩けなくても、自分の足を動かして、登る以外に方法はありません。
「自助、自力」が大好きな私にピッタリで、山にハマる訳です。
こんな感じの古道を歩いて行きます。それは、楽しいです。
幸い、熊には遭遇しませんでしたが、熊鈴は持参して、歩行中は音を出すようにしていました。
こんな感じで、古道が潰されて、舗装道路になっているのは、残念です。紅葉、綺麗ですよね。
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