最近、登山初心者の方を山にお連れすることがちょくちょくありました。コロナ禍で登山を始めて、もう4年位になるのかな、継続していると「山に行ってみたい」と言う声もたまに掛けてもらえるなって嬉しいです。
最初は低山からですから、養老や鈴鹿、新城の山にお連れしています。ハイキング位の山ですが、必ず登山計画書を作って、ラインで送って、知り合いに共有してもらっています。山は毎年1000件以上の遭難事故があって、300名以上の方が毎年亡くなるリスクのある場所で、今は登山計画書はネットで簡単に作成できますし、これから自分で山に行く時は、登山計画書は命綱ですから必ず提出して下さいともお伝えしています。実際に低山でも里山でも等しく遭難事故は発生しています。最初に登山計画書を提出するのが当たり前になって欲しいものです。
そして、登山が終わったら必ず山行記録も送っています。出来たら、山ノートを作って記録や山行の時に気付いたことを蓄積していくと、経験値があがり、計画段階からこの位の歩行時間で、累積高低差で、この位の装備の重さで、この気象条件ならこの位の疲労度になるだろうと何となくでも分かってきます。
そういう私も、山を始めた時は右も左も分かりませんでしたから、今から思えば登山計画書も出さずに、装備も不十分のまま山に行っていて、危なかったです。勉強していく中で危険性やリスク回避の方法を学んでいきました。最初に私みたな人がいて、教えて下さったらとは思うので、初心者の方には丁寧に説明します。
そして、道具も大切に扱って、メンテナンスも怠らない事。何しろ山ですから、道具の不具合はそのまま遭難事故になりかねないです。
とここまで、リスクについて伝えてきましたが、山に行かないと見られない絶景や経験とトレーニングを積んで無事に下山したときの達成感など、リターンの楽しさも味わってほしいとも思います。お連れした方の中から大化けして、将来、穂高連峰の縦走のバディになってくれるような方が出てきたらこんなに嬉しいことは無いと思っています。
私の敬愛する禅僧の方が「自信と言うのは成功や評価、成績、能力で得られるものではなく、誠実に真剣に正直に生きることでしか得られない」と仰っていました。合気道も登山も真剣に誠実に打ち込んでも社会的な成功も、評価も得られませんが自分に対する自己信頼は必ず得られ、幸福度が向上するのは確信しています。後3年で還暦を迎える年齢になり、私がその一助になれれば嬉しい限りです。
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