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禅定とは

前々回のブログに、白山神社とそこから白山山頂に通ずる道、禅定道に付いて書きました。 

 禅定道の「禅定」は、稽古、トレーニングで心掛けている事なので、少し触れてみます。  

 「禅定」を辞書で調べてみると「心が一定に定まって、動揺する事の無い状態」「一つの対象に完全に集中する状態を三昧と呼び、禅定により三昧に至る」と出てきます。

 仏教で禅定の代表的な修行は「座禅」になります。

 ご存知の方も見えると思いますが、本部師範で多田師範と言う、演武会では道主の前に演武をされる、90歳の神の様な師範が見えます。何度か、講習会に参加させて頂いたのですが、多田師範は禅定、三昧など、心の集中に付いてよく話されます。

 記憶違いがあると申し訳ないのですが、その中で、武道家がどうして、宗教家が行うような集中の修行をするのかと言えば、禅定、三昧の状態が一番能力を発揮できるから、今で言うゾーンに入ると言うのは、昔から、禅定とか三昧と言われてきた状態を指すそうです。

 そして「武道でも、芸術家でも、職人でも一流の条件は、三昧境に入れるかにかかっている」そうです。

そう言われてみれば、どの分野でも、名人とか達人とか言われる人は、強烈な集中力を持っていますし、発達障害のある人の中には、特定の分野には、物凄い集中力を発揮して、抜群の才能を表す人もいます。

 そして、この集中を妨げるのが、煩悩で、苦しみの原因になります。仏教で三大煩悩と言えば、怒り、貪り、愚痴になります。愚痴をこぼすの愚痴とは、少し意味合いが違います。

 五蓋は、怒り、貪り、惛沈、掉挙、疑いで。惛沈は、心が暗く沈みこんだ状態。掉挙は、心が動揺して落ち着かない事、後悔です。

 言われてみれば、怒り、貪りを動機に言動を行うと苦しみが生じますし。心が暗く沈みこんだ状態での言動、浮ついた、そわそわした心での言動も苦しみが生じるのは、成程と思います。

 仏教って、実は、神も仏も出て来なくて、苦しみの原因は過去に自分が行った行為と言葉と思考が原因と言っていますから、甘くないですよね。

 坊さんは、三大煩悩や五蓋を離れて、禅定により智慧に至るのですが、武道を芸術として行い、芸に秀でようとする者は、三大煩悩、五蓋を離れて、強烈な集中によって、最高のパフォーマンスを目指す。と言う事になるのでしょう。

 トップアスリートや、一流の芸術家などに、修行僧の様な雰囲気がある方がいるのは、親和性があるからでしょう。

 これらの事を、仏教を少し齧ったり、多田師範のお話を伺って、感じたのですが、実行し実現するのは、余程の才能と努力を必要とするのは確かですが、向かうべき目標が分かるのは、有り難い事です。山頂が分からないで山に登っているような状態にはならない訳ですから。

 そう言えば、山に登っている時って、ネガティブな事は不思議と考えないものです。禅定道とはよく言ったものです。

 「過去の後悔と未来の不安は意味がない、今に集中して切に生きる」は私の信条ですが、過去の後悔、未来の不安は、煩悩で、それに囚われてたら、苦しみが生じて、絶対に今に集中できないし、そうなると、一芸に秀でる事は不可能だからです。

 で、コロナ禍でも、決して行動、稽古を抑制することなく続けていると、澤田奥様に「コイツ、危険人物だ」と思われたのか、そうではなくて、私の健康を気遣って下さったのか、(きっと、そうですね)マスクを沢山作って頂きました。そこまでして頂いたら、ちゃんとマスクをしないといけません(笑)有り難い事です。





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